生産性向上のシンプルな意味や目的とは?具体例でわかりやすく解説

前回のコラムでは、生産性向上のためのユニークな事例をご紹介しました。

この「生産性向上」というキーワード、今では当たり前に使われていますがどのようなイメージを持っていますか?

「そもそも、生産性ってなんだ…」「なんのために生産性をあげるのか」

そんなモヤモヤに今回はお答えしていきます。

【前回のコラム】

>>生産性向上の事例!ユニークな取り組み5選をご紹介

【関連記事】

>>【生産性まとめ】生産性の高い企業の特徴・国際比較・生産性を上げる施策

生産性とは?

まず、生産性とは一般的にアウトプット(生産量)をインプット(投入量)で割ったもので定義され、比較されます。

従って「生産性向上」とは、アウトプットを増やす、インプットを減らすの二つのアプローチが考えられます。

生産性の種類

①労働生産性

②資本生産性

③全要素生産性(投入した全ての生産要素に対してどのくらい産出があるか)

生産性には、主にこの3つの観点がありますが、今回は②労働性生産性、③全要素生産性を中心に説明していきます。

生産性向上の意義

生産性の向上により、会社に良い影響があるという事はなんとなく考えられますが、目先の業績向上以外で具体的にどのような意義があるのでしょうか。

それはずばり、

1.日本全体の国際競争力を高める

2.今後の日本の未来に備える

この2つが考えられます。

1. 日本全体の国際競争力を高める

まず、現在の日本の国際競争力がどれくらいなのでしょうか。

多くの指標がありますが、たとえば先進諸国の生産性を比較分析した「The EU Klems Productivity Report」を見てみましょう。

以下図では「全要素生産性(TFP)」の国際比較が示されています。

TFPの上昇率

 

TFP水準の対米比

【引用元】通商白書2013

TFPの上昇率、対米比、共に他の先進国と比較して低くとどまっていることが見てとれます。

とりわけ非製造業において、日本は特に生産性が先進国の中で低いとされています。

例えば2009年時点のTFPの対米比で全産業と製造業を比較すると全産業で59.8%、製造業で84.4%と大きく差が出てくることがわかります。

いずれにせよ、日本全体の国際競争力を高めていくためには、個々の企業が生産性を高めていくという意識を持つことは非常に重要だと考えられます。

2. 今後の日本の未来に備える

日本が今、そしてこれから直面するのが少子高齢化という現実です。

少子高齢化が進行することによる労働供給力の不足から、日本全体での経済成長が停滞することが懸念されています。

経済成長を測る一つの指標となる国内総生産(GDP)は、労働投入量×労働生産性で算出されますが、労働投入量が低下していくことを前提とすると、GDPを今の水準に保つ、もしくは高めていくためには、労働生産性を高めることは絶対に必要になってくるということがわかります。

【引用元】経済成長に必要な労働力の増加とは(大和証券)

以上の図でも、これまで労働投入量の変動によって日本経済が大きく影響されてきたことが示されています。

より高度な機械によるオートメーションや人工知能の台頭など、今後助けとなるような科学の進歩があることをふまえても、少子高齢化のスピードはすさまじく、それだけでは労働生産性を高めていくことは難しいことが予想されます。

歯止めの効かない少子高齢化の中で日本が国として成長し続けるためにも、やはり生産性の向上は不可欠と言えるでしょう。

人口が減っていく中で労働生産性を高めていくためには、例えば「労働者と労働環境のミスマッチを防ぐ」ということがあります。

団塊の世代が労働力の中心であった時代と今とでは、労働者が求める就業形態や就業環境は異なるということを認識し、労働者のニーズにきちんと応えることが労働のインセンティブを高め、生産性向上につながるとされています。

さいごに

今回は2つの観点から、生産性を高める意義について紹介しました。

こうした意義・目的を理解することが、生産性向上に向けての第一歩となります。

一人一人の社員の負担を増やすという付け焼刃のものではなく、企業、そして国が一体となって生産性を高めるために取り組んでいくことが今後の課題となるでしょう。

【関連記事】

>>【生産性まとめ】生産性の高い企業の特徴・国際比較・生産性を上げる施策

中村有里

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