【ファンケル】注目の社員食堂や「やめてしまえ活動」とは?【健康経営特集】

「正直品質。」を掲げ、無添加化粧品やサプリメントなどの事業を展開するファンケルさん。

2017年には、経済産業省が定める「健康経営優良法人」の認定も受けています。今回は、健康経営の4つの柱の取り組みについてお話をうかがいました。

株式会社ファンケル 人事部 熊谷洋介さん(上) 和田聡美さん(下)

健康経営、4つの柱とは?

ーーファンケルさんの健康経営の取り組みには「4つの柱」があると伺いました。

熊谷さん:そうですね。働き方改革、休み方改革、心の健康対策、身体の健康対策の4つを柱として健康経営の取り組みを進めています。

ーーでは最初に、働き方改革の取り組みについて教えてください。

熊谷さん:はい。2015年から全社的な活動として「やめてしまえ活動」という取り組みを行っています。簡単に言うと、自分の業務の棚卸しをして、思い切ってやめられる部分はやめてしまおうという活動になります。

本来もっと注力すべき事や挑戦したい事に目を向けて、自分の働き方を見直すきっかけにしてもらおうと、全社的にこの取り組みを盛り上げています。

ーーネーミングからして興味深い取り組みですね。でも、本当にやめちゃって大丈夫なんですか?笑

熊谷さん:意外にいけちゃうものですよ。業務の中には、過去からやっているだけのものや、他部署とのしがらみで続いているものも意外にあったりします。ただ、なくせる業務と思っても、なかなか言い出しにくかったりしませんか?

ーーたしかに…。

熊谷さん:そういった声を会社として上げやすくして、無くせる業務を組織全体で減らしていきたいと思っています。実際、他部署の協力を得ながら思い切ってやめた業務もありますが、それで何かネガティブな影響があるというのは聞いていないですね。

ーーなるほど。働き方改革に関連して在宅勤務にも積極的と伺いました。

熊谷さん:今の時代、ネットワーク環境さえあれば、社内のパソコンにも繋げることができますので、必ずしも会社に来て仕事をするという必要性は、ないと言えばないと思っています。

もちろん、顔を付き合わせて仕事をすることも大事ですけれども、多様な働き方を認めていく上で、在宅勤務にも積極的に取り組んでいます。

特に、弊社は女性の従業員が多く、育児をされている方も多くいます。お子様が熱を出された場合でも、在宅で仕事ができるので、「効率的に時間が使えるようになった」という声は多く聞きます。

「休み方改革」に関する取り組みは?

ーー休み方改革ですが、具体的にどんな休暇制度がありますか?

熊谷さん:はい。社員一人ひとりが計画的に休みを管理していくことを趣旨として、リフレッシュ休暇やライフイベント休暇といった制度を整えています。

社員が自分の年間計画を立てる中で、自分の時間を上手にコントロールをしてほしいという思いで取り組みをしていますが、「有給休暇を取ります」と言うと、上司によっては「何をするの?」と詮索してしまったりする人もいるんですよね。

ーー上司に悪気がなくても「有給休暇を取ります」って言いづらくなってしまいますね。

熊谷さん:もちろんマネジメント側での改善がありつつも、「リフレッシュ休暇です」「ライフイベント休暇です」と言えれば、それで話が終わるので、多様な休暇制度を設けることで「有給休暇が取りやすくなった」というような声はあがっています。

ーーちなみにライフイベント休暇って、例えば誕生日などですか?

熊谷さん:そうですね。自身の誕生日はもちろんそうですが、会社としては、家族の誕生日やそれこそペットでもいいんです。身近な存在に目を向けて感謝をして働いてほしいというのが、会社としての想いですね。

ーー従業員のみなさんの反応はいかがですか?

熊谷さん:新しいことを始めると、最初は少し身構えてしまうこともありますが、今までとは違った意識が生まれているなと感じています。思い切って連休を取ることも、実際やってみるとできますし。

和田さん:また、休みを取るにあたって業務を同僚に引き継ぐ場合、自分の業務の棚卸しもできますし、誰かに自分の仕事の説明することは頭の整理にもなりますよね。お互いの情報共有という意味でも、すごく良い効果が生まれるんですね。

働き方改革から広がって、仕事の効率も上がったり、職場でのコミュニケーションが増えたりなど、良い影響が出ていると思います。

ーー単純に休めるだけではなくて、社内のコミュニケーションが円滑になったり、業務を効率的に行おうとする意識への効果も期待できそうですよね。

健康経営対策

ーー「心の健康対策」や「身体の健康対策」についての取り組みも教えていただけますか?

熊谷さん:「心の健康対策」は上司が主体となって、部下と積極的にコミュニケーションをとり、職場環境の改善やメンタルヘルスケアを行う「ラインケアの充実」を図っています。

「身体の健康対策」は「対処型アプローチ」から「予防型アプローチ」への進化を目指し、健康支援室の設置や保健師を増員するなどの対応を行いました。

ストレスチェックを例にあげますと、高ストレス者は平均に比べれば少なく、ストレスチェックの受診率もほぼ100%という状況です。また、チェックするだけでなく、その結果について管理職向けに報告会を行い、課題の改善策を立てるように促しています。

ーー従業員のみなさまが真面目に取り組んでいられるのですね。

熊谷さん:そうですね。弊社が化粧品や健康食品を取り扱っていることもあるので、まずは従業員が健康でないと説明がつきませんよね。実は去年、当社グループの健康経営宣言も策定しましたし、今後も本腰を入れて健康経営を進めていきます。

>>ファンケルの健康経営宣言はこちら

和田さん:あとは「ファンケルストレッチ」といって、朝礼で体操を取り入れています。

ーー会社に着いたら、仕事の前に身体を動かすんですね。

熊谷さん:弊社に運動指導士がいまして、その者が何種類か作ったストレッチを各部署のメンバーが当番制で前に立ち、それに習ってみんなで一緒にやるという取り組みです。

ーー思っていた以上に本格的なんですね…。

熊谷さん:私も含めて、普段運動をしない人間にとって、健康への意識づけにもなっています。実際、普段動かさないような関節を動かすと気持ち良かったりもします。そういったことを実感できる点も、小さなことですが大事なことだと思っています。

「学べる健康レストラン」

ーー「学べる健康レストラン」、オフィスの入口付近にあってすごく気になりました。

熊谷さん:ありがとうございます。2017年の8月から、社員食堂を料理研究家の方と共同開発したメニューを提供する「学べる健康レストラン」としてオープンしました。

従業員の健康に沿ったメニューを開発して、みなさん健康になってもらいたいことはもちろんですが、食べるだけではなくて学べるというのが特徴です。

おいしく満足感がありながらも、生活習慣病の予防を目的としたメニューを提供しています。塩分は2g前後と病院食と同等で、徹底的に減塩にこだわっています。

ーーオフィスから中華街も近いですが、利用率はどれくらいですか?

熊谷さん:食べる健康レストランは1日に300人ほどが利用していまして、全体の3割強は日々利用している計算になります。このビルの周り自体は食べるところもたくさんあるなかでは、高い利用率だと思っています。

ーーついつい、中華街に行ってしまいそうですが。笑

熊谷さん:実際、使い分けている従業員もいますね。「この日は社員食堂にして、思い切り食べたい日は外で」といった感じで。

ーーうらやましいです…

健康経営における難しさ

ーー健康経営の難しさはどんなところにありますか?

熊谷さん:健康経営の取り組み自体、目に見えてすぐに結果が出るものでもないという難しさはあるかもしれません。また、健康というのは究極的にご本人の主観的な部分もあります。

それでも、従業員の皆さんは健康経営を意識をしてくれているので、あまり抵抗なく取り組んでもらっている点はありがたいと感じています。

ーーなるほど。ちなみに抵抗があるとすると例えばどんなものですか?

熊谷さん:突っ込んできますね。笑 健康って本人の意識次第の部分があるので、頑として「自分は関係ない」という従業員の方に対して、理解を促していくところは苦労といえば苦労ですね。

ーー日々の仕事ばかりに目がいってしまうと、特にそうかもしれませんね。

熊谷さん:そうですね。あとは、昔ながらの働き方が定着してしまっていると、「健康経営って何?」みたいな反応も無くはないですよね。

熊谷さん:そういった方に対して、「健康経営は生産性を上げていくための取り組みでもあるんです」と伝えて、理解を得ることが大切です。特に、管理職の場合、従業員の健康が生産性の向上にもつながっていくと強調することで協力が得られやすいように感じています。

ーー現場の管理職の理解がすごく重要ですね。

熊谷さん:重要ですね。毎日人事部が従業員全員を見ていられるわけでもないので、直属の上司の役割が非常に大きいですね。

健康経営、今後の取り組み

ーーこれからの健康経営の取り組みについて最後にお伺いできますか?

熊谷さん:これまで、従業員一人ひとりに目を向けて個別のサポートがなかなかできていなかった部分がありました。

そこで、今年から健康管理専用のシステムを導入して、従業員一人ひとりが会社の保健師や産業医とコミュニケーションがとれるような仕組みを構築をしました。

検診の結果やストレスチェックの結果もすべて集約されて、会社の保健師や産業医がその人とコミュニケーションを取れる環境が整いましたので、その部分をさらに推進していきたいです。

ーー従業員一人ひとりに行き届く仕組みはとても大切ですね。

熊谷さん:大きな目的は「未病・予防」です。病気になった後も大事ですが、なる前もやはり重要です。未病や予防はこれからの健康経営の取り組みでよりキーワードになるのではないでしょうか。

ーー熊谷さん、和田さん、今日はありがとうございました。

【お話いただいた人】

株式会社ファンケル 人事部 熊谷洋介さん 和田聡美さん

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