【エムステージ】健康経営で大切にしたいのはユニークさより基礎的な取り組み

企業への産業医の紹介や休職者の復職までの仕組みづくりをサポートするエムステージさん。健康経営を支えるサービスを提供する側として、どんな取り組みを行っているのか、お話をうかがいました。

株式会社エムステージ 広報 関矢瑞季さん

健康経営の取り組みについて

ーー健康経営の取り組みへの想いや目的などお聞かせください。

はい。当社の事業領域が産業保健ですので、お手本となれるような取り組みを進めようという思いが大前提としてあります。

また、全従業員100人程度ということもあり、中小企業としての健康経営のモデルとなれるよう、現在は「健康経営優良法人」の取得を目指して活動しています。

ーー「健康経営優良法人」の取得に向けて、例えばどんな取り組みがありますか?

そうですね。まず社員への意識づけとして、全社員が簡単にできる運動を毎日やっています。

ーー「全社員」ですか?

はい。健康経営を全社員が自分ゴトとして捉えてもらえるように、深呼吸、伸び、片足立ちなど、「手軽に・全員が・継続できるもの」をピックアップして毎日の朝礼時などで行っています。

ーー実際に始めてみてから社員の方からはどんな声がありますか?

「手軽に、全員ができる」をキーワードに地道に活動を浸透させてきたこともあり、「自分の行動の中に習慣化されている」といった意見が多かったですね。

「やらなきゃ」という義務感より、コーヒーを淹れている時間とかちょっと立ち話をしている時間で、自然と体が動くようになったという声もありました。

また、それとは全く逆の意見で、やらなきゃという気持ちだからこそ、「今日、片足立ちした?」みたいなコミュニケーションを取るきっかけになっているという声も聞きましたね。

ーーいいですね。副次的な効果として社内のコミュニケーションが活性化に繋がっているんですね。

コミュニケーションという点では、福利厚生にレクリエーション補助というものがあって、社員4人以上で行うスポーツ・アウトドア活動に対して補助金を支給しています。

最近だと、暗闇でサイクリングをする「フィールサイクリング」や、会社でチームを組んで年に1回のフットサル大会に出たりとかしていますね。

ーーレクリエーション補助以外でよく活用されている福利厚生ってどんなものですか?

そうですね。健康に関するものはもちろん、育児・介護に関するものから、引越し費用や住居などあります。よく活用されているのは、どの会社さんにもあるような有給休暇なんですけど、うちの場合、有給休暇を1時間単位で取ることができるんです。

ーー時間で区切るんですか。

はい。なので、仕事の合間で途中抜けもできるんですよ。例えば、子供の授業参観や急な通院などのときに、フレキシブルに取れるというので、みなさん活用しているみたいです。

健康増進達成手当って?

ーー健康だと手当がもらえる福利厚生もあるってお伺いしました。

「健康増進達成手当」のことですね。「禁煙」「無欠勤」「残業時間」に加えて、BMI値を指標の範囲内で達成できると、年額5万円支給されるという制度です。

ーー面白いですね。喫煙者泣かせの面もありますが。笑

喫煙率は割と低いほうなのですが、もちろん社外でもタバコを吸ったらダメなので厳しいかもしれません。笑

ーー部署によっては「残業時間」をクリアするのが難しいこともありそうですね。

そうですね。社外でお客様と接することの多い部署の場合、効率的に残業時間を減らしていくか、という努力が必要かもしれないですね。残業時間に関しては、時間を効率的に使っているかという「生産性」の指標として、行動評価に組み込まれています。成果が出ていれば残業が積もり積もっていてもOKというわけではないんです。

ーー健康増進達成手当は全社員が対象なんですか?

毎年、希望する社員が手を挙げてチャレンジする形になります。前回は40人がチャレンジをして、16人が達成という感じでした。

ーー半分以下…。やっぱり厳しいチャレンジですね。笑

はい。笑 そしてさらに「有休消化率」という指標も新たに加わりました。所属部署によって、有休消化率に差が出てしまっている状況があったんですね。

「休むことも健康や仕事に必要なんだよ」という意味合いを込めて、この健康増進達成手当に有休消化率も加えています。

ーーハードルが高くとも、こういった福利厚生があると健康に対するモチベーションは上がりますね。

そうなんです。社員一人ひとりが「自分たちで健康に気をつけて生産性を上げていこう」という意識になりますよね。

ーー改めて福利厚生がすごく充実している印象を受けました。

ありがとうございます。あと、個人的にも活用しているんですが、近距離手当・引越し準備金支給という福利厚生もあるんですよ。

ーーいいですね!手当はどれくらいなんですか?

東京だと月3万円ですね。引越し準備金では10万円になっています。満員電車でのストレスから解放された面も広い意味で健康面にはプラスになっていると感じています。

ご自身の健康のために

ーーちなみにご自身が健康のためにやっていることってなにかありますか?

めっちゃあります!実は、前回の健康診断で初めて「精密検査を受けてください」という項目が出てしまって…。自分の年齢的な部分も感じるようになってから、毎朝、にんじんジュースを飲んでます。5本くらい。

ーー5本ですか?!毎朝?

ほぼ毎朝です。笑 レモンも入れてビタミンCも摂るようにしています。それとランチは外食を控えて、お弁当を作って会社に持ってくるようにしました。ご飯は玄米で!

ーー食生活をガラッと変えたんですね。

自宅が会社から歩いて20分ほどなので、18時に退社して18時半に家に着いて、晩ご飯を作るのと一緒に次の日のお弁当を準備するようになりました。外食が多かった夜も、野菜や植物性タンパク質を中心にしたご飯になりましたね。

ーー健康診断を境に変わったと。

健康診断は結果をちゃんと見て、活かさないとダメだなと痛感しました。診断結果で引っかかったときに、去年の診断結果を思い出せず、「ああ、こんなに無頓着だったんだ」って。

この会社に入社して、自分も健康経営についていろいろと調べたんですよ。そうすると、話題性重視というかユニークな取り組みが、どうしても目立つことが多いんですよね。

ただ、本来の健康経営って、従業員が健康を維持増進していくという目的があるので、すごく基礎的な取り組みこそが大切なんじゃないかなと思っています。

ーー基礎的な取り組みですか。

一見、地味ではありますが、健康診断を毎年受けてちゃんと振り返りましょう、産業医の選任をしましょう、ストレスチェックを受けましょうといったことですよね。

そういった基礎的な部分を大事にする健康経営を、エムステージとしても進めていきたいなと思います。

これから健康経営に取り組む中小企業へ

ーー健康経営に取り組んでいこうとする中小企業に対して、ここは真似をしてほしいという部分はありますか?

そうですね。当社は東京本社でも従業員が40人ほどなので、産業医の選任義務があるわけではないんですね。それでも産業医を選任して、ストレスチェックも実施しています。

ユニークな取り組みというわけではないですが、法律的な義務がなくても、産業医を専任したりストレスチェックを実施することは、やはり健康経営の基礎だと思いますので、ぜひ取り組んでほしいですね。

ーーベンチャー企業だとバリバリ夜遅くまで働く一面もあると思いますが、御社ではどうですか?

残業時間に関しては行動評価に組み込まれていることもあり、成果を出せばいくらでも残業してもいいという文化はそもそもないですね。休めるときは休んでほしいですし、定時で帰って成果をしっかり出すのが最良ですよね。

ーーごもっともです。

会社全体を通して「健康でなければ成果は出せない」という考えが浸透しているのかなと思います。

とにかくバリバリ働いて、社員の健康リスクが高まって、成果を上げられずにいれば企業にとってもマイナスですよね。

それで、せっかく採用した社員が辞めてしまえば、その度に人事も採用活動にリソースが割かれることになって、また同じことの繰り返しになれば、それこそ本末転倒です。

そういった「見えないマイナス」の部分にも目を向けることは、これから社内の制度を作っていくようなベンチャー企業にとっても特に大切な視点になると思います。

ーー地味でも基礎的な取り組みを大切にされてる点はすごく共感できました。

そうですね。今後は、全社員を対象に行っている日々の運動習慣をいかに結果に結びつけていくかも重要になってきますので、中小企業のお手本になるにはまだまだ道半ばです。

それでも、産業医の選任、ストレスチェック・健康診断の実施や振り返り、休職者が出たときに、ちゃんと産業医を活用できる土壌づくりといった基礎的な取り組みは継続していけたらと思います。

ーー関矢さん、ありがとうございました。

【お話いただいた人】

株式会社エムステージ 広報 関矢瑞季さん

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