ストレスチェック後の面接指導で不利益?5つのNG対応を産業保健師が解説

ストレスチェックは行ったものの、面接指導となると二の足を踏んでしまうケースもあるようです。

この記事を読まれている方の中にも、

「面接を受けても何かメリットがあるの?むしろデメリットになるんじゃない?」

「面接指導受けたからって何か変わるの?それって意味があるの?」

と思われる方は少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、ストレスチェック後に受ける面接指導の意義、不利益になり得るケースとNG対応について、産業保健師がお答えします。

>>ストレスチェックまとめ!準備から高ストレス者対応まで【産業保健師が解説】

ストレスチェックの面接指導の意義

たとえば、上司のパワハラが原因でうつっぽくなってしまったとしても、労働者本人から、その上司に面と向かって自分の状態や原因を言うことはなかなかできませんよね。

しかし、つらい状況が続くと、会社に行けなくなってしまう可能性が非常に高くなります。

そのようなとき、産業医の面接指導は非常に役に立ちます。

産業医は第三者ですので、つらい思いを正直に伝えてよいのです。

産業医は、就業上の措置として、環境の調整が必要と判断した場合(たとえば、今の上司から離れることが望ましい等)、その旨を書面で事業者に伝えます。

事業者は産業医からの意見聴取も含め、本人にとって不利益とならない形で、環境調整を図る必要があります。

これにより、労働者側としては、働きやすい環境で働くことができるようになります。

面接指導は従業員の不利益になる?

それでも、「面接指導の結果が不利益になるのでは?」と心配する人事担当者や従業員の方は多くいらっしゃるでしょう。

結論からいえば、面接指導が従業員の不利益なることはありませんし、あってはならないことです。

しかし、次のようなケースは起こりがちなので、対応するポイントをお伝えします。

BADケース1

産業医による面接指導で、「勤務時間を1時間少なくする」という「就業制限・配慮」があがったが、人事独自の判断で、3か月休んだほうがよいと判断し、休業することを勧めた。

【ここがダメ!】

面接指導の結果、就業上の措置が必要と医師が判断した場合、事業者は医師の見解に沿った対応を行う必要があります。

その際、必ず労働者の実情も考慮する必要があります。今回のように、医師の見解を超える措置を事業者の判断で勝手に行うことは、法律で禁じられています。

BADケース2

面接指導の結果を理由に、次回の契約を更新しない。

【ここがダメ!】

面接指導の結果を理由として、次の措置を行うことは禁じられています。

(1)解雇すること
(2)期間を定めて雇用される者について契約の更新をしないこと
(3)退職を勧めること
(4)不当な動機・目的だと思われる配置転換や職位の変更を命じること
(5)その他の労働関係法令に違反すること

さいごに

ストレスチェックは従業員の心身の健康を守り、誰もが働きやすい職場環境づくりを行うためのものです。

ストレスチェックやその後の医師面談が従業員の不利益とならないよう、人事担当者にぜひ覚えていただきたいポイントを3つお伝えします。

(1)まずはストレスチェック制度についての正しい知識を得る。

(2)就業上の措置を行う場合は、産業医の見解を聞き、その内容と合致する措置を、本人の了解も得たうえで行う。

その際、迷うことがあれば、その都度、面接指導を実施した産業医とコミュニケーションをとり、認識に相違のない形で行う。

(3)本人の意思を確認しながら進める。

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後藤美穂

看護師 保健師

NPO法人CNSネットワーク協議会/ほっといい場所ひだまり 代表理事

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