働き方改革の事例!中小企業のための3つの要点とは? 社労士が解説

働き方改革は、大企業の事例情報が多く目に留まるため、中小企業では無縁と思われているといった意見もよく聞きます。

しかし、前回までのコラムでもご紹介させていただいたように、働き方改革の導入背景には、急速に進む少子高齢化があり、労働力確保が難しくなっていることにあります。

そのため、資金も人材も豊富な大企業よりも、むしろ中小企業こそ働き方改革を進めていく必要性が高いと思われます。

そこで今回のコラムでは、中小企業が働き方改革を進める上で、重要な3つの要点をご紹介します。

>>働き方改革まとめ!概要・メリットデメリット・事例【中小企業向け社労士解説】

働き方改革、3つの背景

もともと働き方改革は、日本の労働市場・労働慣行にある3つの課題を克服することで、経済の好転、社会制度の維持を狙っているものです。

その3つの課題を以下にご紹介しています。更に細かく枝分かれして19個の対応策が考えられています。

・働いている人の処遇改善(正規非正規を問わず、賃上げ)
・働く時間・場所の制約をなくすこと
・働く人のキャリアを構築すること

働き方改革を自社で実施すると考えた場合、まずはこの3つの枠から自社の課題を考えていくことが良いと思います。

最終的に目指すところは、生産性を上げて利益率が高く、社員の定着率も高い組織を目指すことです。

就職する際に重視することと離職理由

視点を少し変えます。大学生の就活が解禁になりましたが、若い人達が就職する際に何を重視しているのか、公益財団法人日本生産性本部からデータが公表されています。

データを抜粋してご紹介すると、以下のような希望が見えてきます。

就職する際に重視することとは?

【残業が少なく、自分の時間を持てる職場がよい】74.0%
【働き方改革で重要と思うテーマの1位は「長時間労働の是正」】23.9%
【最も関心がある勤務形態】「転勤がない地域限定勤務」27.0%、「在宅勤務制度」26.9%

主な離職理由とは?

では、会社を辞める理由はどうでしょうか?

厚生労働省が「平成28年雇用動向調査結果の概況」というデータを公表していますのでご紹介します。

【男性編】

1位 給与水準12.2%
2位 労働時間・休日の条件が悪い 9.5%
3位 職場の人間関係が好ましくない 7.2%

【女性編】

1位 労働時間・休日の条件が悪い 12.3%
2位 職場の人間関係が好ましくない 12.1%
3位 給与水準 9.9%

労働時間や職場の雰囲気などが非常に重視されている姿が見えてきます。

この結果に対して、世代によってはついつい文句を言いたくなる諸兄もいるかしれません。

しかし、長時間労働を推し進めてきた結果の姿が今の社会であると考えると、若い人たちの感覚は正常な反応だと思われます。

中小企業が働き方改革を進めるための3つの要点

男性の離職理由のトップは、給与水準の不満(12.2%)になっていますが、労働時間・休日と、職場の人間関係を離職理由とする回答は、男女とも上位を占める結果になっています。

給与水準を上げることは、働き方改革の処遇改善の中に含まれていますので、給与が改善されれば社員の満足度は上がるかもしれません。

しかし、給与は簡単に上げることが出来ない側面もあります。

では、労働時間や休日についてはいかがでしょうか。

給与を改善するよりも実行がしやすい労働時間や休日の改善は、社員が重視している項目でもあるので実効性が高いと思われます。

働き方改革がうまく機能している会社の事例から以下に3つの要点を整理しました。

労働時間について

業務の整理や役割分担を見直すことで残業時間を減らすことは、多くの会社で手が付けやすいのではないでしょうか。

また、長時間労働を是としているベテラン社員が居る場合は、なぜ長時間労働がダメなのか、理由を明確にして進めていく必要があります。

休日を取りやすくすること

日本における有給休暇の取得率は、先進諸国と比較して非常に低い水準にあることが言われています。

他国の基準に合わせる必要はないのですが、現実問題として、休日を必要としている社員がいることは事実です。

例えば、育児休業制度は法律で定められていますが、その制度を社員に正しく伝えて、休日を必要としている社員が休みやすい環境を整備している企業は、働きやすい会社として社員の満足度が高くなっています。

独自の対策

3つ目は、各企業によって独自の対策をしているケースが多く目に付きます。

例えば、社内で技能検定制度を設けて、技能検定に合格することで一定の処遇改善があるケースや、場所にとらわれないで仕事ができるシステムを導入するなどというケースです。

自社に適した働き方改革を行う上で工夫のし甲斐があるところです。

まとめ

本コラムが掲載されているリミーネクストは、社員の満足度を数値化(リミースコア)として、一定ポイントを超えると広告掲載が無料になるサービスを取り入れています。

働き方改革の根底にある考え方を理解いただけると、働きやすい会社への優遇として時代を先取りしたサービスではないでしょうか。

実際に、社員の満足度を上げるための自社に適したアイディアは様々あると思います。

特に、長時間労働・休日取得については、どのような企業であっても着手が可能なはずです。

また、政府も働き方改革を推進していくために、助成金や税制の変更を通じて支援しており、実際に助成金を活用した時短・休日のご相談は当事務所でも増加傾向にあります。

社員が働きやすい組織をこれから作れるかどうかが、今後の成長のための鍵になることは間違いありません。

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吉村和也

社労士

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