パワハラ上司に復讐したい…辞めさせることって可能?社労士が解説

上司等からパワハラを受けていると、「こいつさえいなければ…」とついつい感じてしまうかもしれません。

実際に、パワハラ上司への復讐として辞めさせる手法を記事にしている情報もネットにはありますが現実的にどうでしょうか。

そもそも、復讐したいといった気持ちを社員が持つ状況自体が非常に危ない兆候で、そのような気配を感じたのであれば、会社の人事担当者としても早急に措置を講じる必要があります。

>>【社労士解説】パワハラ問題まとめ〜定義・対策・事例・相談先・訴訟〜

人事は誰が決める?

まず、パワハラの被害を受けた人物が、自らその行為者を退職させることはできません。

人事は会社が決めることであり、仮に会社がその人物を解雇するとしても、多くの手順を踏み慎重に行う必要があるためです。

では我慢するしかないのか、といえば決してそうでもなく、「止めて欲しい」と声をあげることが重要になります。

結果として、パワハラの行為者は会社に居づらくなって退職になるかもしれません。

しかし、それは自分の権利(パワハラを止めて欲しい)を主張した結果にそうなったのであり、辞めさせたい、復讐したいと思って最初から行動することと動機が相違しています。

後者の動機による行為はむしろ、部下から上司に対するパワハラになるかもしれません。

声に出さないと始まらない

パワハラ行為を受けたと思ったら、まずはその行為を止めさせるよう、本人や人事部、また社内に相談窓口があればそのことを伝えないと何も始まりません。

組織が健全であれば、声をあげたことで何らかの対策が取られます。

長きにわたって声をあげないことは、その行為は受忍の範囲であったと見られることもあります。

一方、相談を受けた側は、放置したり、あるいは事実確認をしないまま拙速にパワハラに該当するかしないかを判断するのではなく、当事者双方の言い分や証拠をもとに判断する必要があります。

パワハラではなく、業務上の指示範囲に収まっていると判断される場合でも、今後のコミュニケーションについて注意することになるでしょうし、またパワハラ行為であると判断した場合は、懲戒規程に則り対応しなければなりません。

パワハラに該当しなくても

パワハラだと本人が思っていても、第三者から見るとそうではないケースも当然あります。

しかし、本人がつらい思いをして就業意欲を低下させているのであれば、会社としては何らかの措置を講じた方が組織のモチベーションを維持するためには有効です。

もちろん、会社としては出来ることに限りもありますが、少なくとも当事者双方の関係再構築に期間を決めて手助けをしてあげてもよいのではないでしょうか。

ここで粗末な対応しかしていないと話がこじれて、こじれるほどに選べる解決策も減ってきます。

声をあげても改善されない場合

勇気を出して、パワハラ行為を止めるように声をあげたのに一向に改善されない、さらに声を上げたことを理由にして嫌がらせを受けることもあります。

このような場合は、社員が見切りをつけて転職するほうが自分を守るためには有効な手段である場合もあります。

退職するには会社の就業規則で定められた期間に申出をする必要がありますので、事前に確認をして、規則に沿った行動をしてください。

パワハラ的言動を常とする人はいる

真っ当な感覚を持つ上司であれば、部下からパワハラを指摘されればその行為を振り返り、改めるべきところは改めてコミュニケーションを取ってくるはずです。

また会社が上司として任命している以上、それ相当の能力と人格を兼ね備えているからそのポジションにいると考えられます。

しかし、世の中にはパワハラ的言動を常とする人物がいることも事実です。

そしてこのような人物の言動をパワハラだと訴えても、「厳しいが業務上の指導の域を出ず、パワハラ行為に当たらない」と会社が判断した場合はどうしますか?

残念ながらこれに対しては正解がありません。

もやは人間関係上の問題になってきます。相性が合わない人物は世の中にいくらでもいます。

その点を冷静に考えて、自分の進む方向を考えるべきです。

会社としては、そのようなパワハラ的発言を繰り返す社員は、いつか本物のパワハラ社員に発展する可能性がありますので常々注意しておく必要があります。

まとめ

裁判事例を見ていると、暴力と精神疾患の原因となる言動や長時間労働を背景にした、本当に酷いパワハラ行為を受けているケースがあります。

このような行為は論外ですが、日常的にパワハラやそれに近い行為がある場合、その噂はいつの間にか世間に知れ渡ります。

そして、その会社には従業員が集まらなくなり、自然に淘汰されていくでしょう。

就業者人口が減少している現在、社員は「人財」になっていきます。

すでに就職情報サイトでは、その会社の雰囲気等が元社員や現役社員から投稿され、求職者へ情報提供されています。

また、更に細かく雰囲気等の言語情報を数値情報に変換して、求職者へデータ提供するサービスが生まれてきていますので、人が集まる会社と去っていく会社の格差が広がりそうです。

パワハラが無いことは当然として、一人ひとりの社員の能力が発揮でき、それが売り上げにつながる組織をつくること、これが今後の重要テーマとなります。

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吉村和也

社労士

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