就業規則に副業禁止と書いてない場合は副業OK?NG?社労士が解説

就業規則は会社のルール・秩序を定めており、また社員としての義務と権利が記載されています。

では書かれていないことはどうなのでしょうか?

今回は副業に焦点をあてていますので、副業禁止と書かれていない企業の場合、果たしてOKかNGかについて考えてみます。

>>副業に関する就業規則の書き方や見方とは?【社労士解説まとめ】

就業規則の役割と副業の位置づけ

常時10名以上の社員を雇う事業所は、就業規則を定める必要があると労働基準法で決められています。

また就業規則には、必ず記載しなければならない事項(絶対的記載事項)と、企業内で定めが有れば記載しなければならない事項(相対的記載事項)を定義しています。

前者であれば賃金や始業終業時間、休日休暇に関すること等、また後者であれば、退職金規程などが該当します。

副業禁止がどちらにあたるかというと、後者の相対的記載事項になります。

勤務先の就業規則に「副業禁止」が書かれていなければ、文字通り禁止されていないと考えても概ね大丈夫です。

また会社員の副業を禁止する法律もありません。

なお、「概ね」と書いたのは理由がありますので、以下をご参照ください。

副業のリスク

就業規則に書かれていなければ堂々と副業ができる、と考えるのは少し早計かもしれません。

厚生労働省の調査によると、企業の85.3%は副業を認めていないという結果があります。

社員にとってみれば、収入源が増えることは喜ばしいことですが、人間関係で世の中成り立っている以上、リスクを考えて行動することが必要です。

以下のようなリスクが想定されます。

・長時間労働による体調管理。
・本業に対しておろそかになり、会社からの指示や評価を軽んじる傾向がでる。
・本業以外で稼いでいることへの周囲からのやっかみ、情報漏洩へのあらぬ疑い。
・社会保険、税金への対応。収入源が複数になると所定の手続きが必要な場合がある。
・本業でも副業でも業務上のトラブルが発生した際の対応時間が限られる。

この他にも個別にリスクがあるかもしれませんので、慎重に進めることが必要です。

もし副業が会社にばれた場合

就業規則に明記されておらず、主要勤務先に無断で副業をしているのですが、何かのきっかけで副業をしていることが会社の知るところになった場合についてご紹介します。

これは副業をしていく上で、絶対に避けなければならないことと深く関係していますので、先にそれをご紹介します

・本業の勤務先に体力的・精神的に影響を及ぼすような仕事をすること。本業に匹敵するような時間であったり、高ストレスがたまる場合が該当します。
・会社からの信頼感を損なうような副業。例えば競合他社が副業先なら本業先との信頼に大きく影響します。また接客業も一定の注意が必要なケースがあります。

最低限守るべきルールを肝に銘じて副業をしており、客観的にみても本業に何らの悪い影響がないと自信を持って言えるならば、大きな問題にはならないはずです。

就業規則にも定められていないことを理由にした懲戒処分は無効になります。

まとめ

国は副業の推進を図る意向ですし、国家公務員も一定の条件を満たせば副業が認められています。

個人が経済的理由、スキルアップを理由に社外で違う仕事をしてみたいと考えることは誰にも止める権利がありません。

しかし、実際にはまだまだ副業が可能な職種は限られているのが現実です。

就業規則はルールですが、副業禁止と書いていないからといって、社内で無秩序に副業が広がると、「会社の風紀を乱した」という別の観点からの処分もあり得ます。

もっとコワイことは、業務上のトラブルが発生した場合の時と周囲からの嫉妬です。

どちらも自分でコントロールすることが難しいですので、この辺のバランスを取りつつ、副業をすることが必要になります。

周囲で上手に副業をしている人がいたら、こっそりと相談してみることが最初の一歩かもしれません。

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吉村和也

社労士

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